赤岳西壁・ショルダーリッジ左

日 程 2025年03月30日(日)-2025年03月30日(日)
ルート 赤岳西壁・ショルダーリッジ左
メンバー 先生、池
■形態:アルパインクライミング
■装備:シングルロープ50m、アルパインヌンチャク8本、イボイノシシ2本
■行動記録
天気:晴れのち風雪
行者小屋9:40発、トラバース開始10:40
リードは奇数Pを池、偶数Pを先生が担当
1P終了11:50、3P終了13:50、5P終了15:30、7P終了16:50、トップアウト(縦走路)17:18
地蔵尾根下降開始18:00、行者小屋着19:00、赤岳山荘駐車場着21:20
仕事が年度末進行で、白目剥きながら週末の赤岳山行を迎えた池です。
おかげさまで今季執着した赤岳で2024年度を締めくくることができました、敬礼!

▲荒れそう…

中岳クーロワールを確認できた ここも行きたいなー

▲本日のルートを確認
文三郎尾根の鉄製階段を登りきったあたりからトラバース開始。雪質はまぁまぁで、ラッセルの苦労は少ない。
赤岳沢を間隔空けて素早く横断し、ひとまず雪崩リスクは回避、ホッ。(しかし後で社長から、この日の雪は雪崩やすい状態だったと指摘された)

▲先行なーし!
1P 雪壁 45m
ロープ出さなくても行けそうだったけど、先生の指示でここから着けた。灌木にランニングを取りながら進み、灌木でビレイ。

▲既にふくらはぎ温存体勢の最弱
2P 草付ハイマツ〜コル 35m
岩峰基部まで。雪が薄くて登りにくい。
3P 岩峰 40m
本来はリッジを忠実に登るのが正解らしいけど、中央部分が階段に見えて色気を出しトライした所、途中で完全に立った壁になってしまい手に負えず、まさかの全集中クライムダウン…ここで大幅にタイムロス。
切り替えて右側を巻いた所、コルの部分にハーケンとボロボロのスリングが巻かれた懸垂支点を発見。
ここでピッチを切り先生を迎える。

▲鼻息荒く間違いルートに挑む(敗退)

▲だいぶお待たせしたのに怒られなかった 感謝
4P 草付と岩のルンゼ状 25m
傾斜は大したことないけど、岩はボロボロ、ルンゼはベルグラで緊張感あり。

▲ここから見るとやはり下部岩峰はリッジ沿いが良さそう
5P 岩峰リッジ 45m
とりあえず基部まで行け、と送り出されるが、基部到達後はリッジが細くなりルート取りに悩み長考。
最弱、最弱、と唱えながら進むと、傾いた机のようなスラブが出てきて、その面のクラックに残置ハーケンを発見。喜んでランニングを取るが、つまりここは落ちたらヤバいってこと。
細いクラックにアックスを差し込みバチ効きを確信してから、アイゼンの爪を引っかけ体を持ち上げ登る。
スラブを超えた後、誤ってリッジの右側に針路をとると、触れた岩が根こそぎ取れた…、なんか変!と戻って観察すると、リッジ上が道になっていた。ルートファインディングがまるでなってない最弱。
ここが核心ピッチでした。

▲スラブにハーケンを見つけてちょっと安心してる

▲核心部をやりきって先生をお迎え
6P 草付と岩 35m
風が出てきて天気が怪しく、寒くなってくる。
草付でアックスが効くので、前ピッチ程の緊張感はなく登れた。

▲難しさはないけど逆にルート取りが難しそう
7P 草付と岩 45m
5Pよりはやさしく灌木があるので、取れる所でランニングを取りアルパインヌンチャク全弾撃ち尽くす。
支点になるようなピナクル、灌木のない所でロープ少なくなり、イボイノシシを打ち込んで支点とした。

▲全弾回収ありがとうございました

▲ショルダーの頭を横目に縦走路へ
8P ハイマツのリッジ〜縦走路へ 40m
風雪強まり時間も押していたのでショルダーの頭には進路を取らず、縦走路に最短で飛び出した。

▲縦走路にピョコ!
トップアウト時はお約束のガスで真っ白でした。
わたしのトップアウト時ガスはもはや宿命。
でも、途中安全に登れる環境ならそれでいい…いいんだよ…

▲ヨカッタ〜!
日没からの地蔵尾根(雪質良くない)下山は緊張感で久々に痺れる残業でした。
谷川と明神の残業思い出してたよ。
主稜の賑やかなコールをよそに、貸切で静かなショルダーは良きルートでした。右も行きたいな。最弱でも離陸できるかな。
ありがとうございました!