08年剱岳5月合宿−赤谷尾根・小窓尾根・剣尾根2008年5月2日夜行〜6日 記録を読む |
★ 今年の5月合宿は剱岳の尾根ルート3部作に挑戦しました。連休の後半の天気が予報では今一つ なのが気がかりでしたが、結果的には5月5日午後の雨は全パーティーともうまくかわす事が出来ま した。核心部では良い天気だったし、何より帰りの天気が良くて良かったです。まずは使用前の写真。 |
赤谷尾根隊 【谷口・加藤・長田】 |
今年は温暖化の影響をもろに受けてビックリ する程雪の少ない5月合宿です。白萩川の水量 も多く、アプローチの渡渉が心配です。 |
新緑がまぶしい河原歩き。山桜 もだいぶ散っていて、白い雪の上 にピンクの花びらがきれいでした。 |
赤谷尾根に上がり樹林が切れると視界が広が ります。早月尾根から本峰、剱尾根上部や小窓 尾根。他のパーティーはどうしているかな? |
赤谷山の頂上手前の平坦地にテン張ることに しました。「剱見ルナラ赤谷尾根デヨ、大窓小窓 ニネ、三ノ窓ヨカネ〜」絶景です。 |
遠く富山湾に日が沈み、一日の登高の疲れが酒を旨くしてくれます。 この先の行程は長そうですが、まあ今日一日良い山行でした。乾杯! |
赤谷山も今年はあちこちブッシュが出て います。快晴なのは良い事ですが、なかな かア・ツ・イです。 |
大窓から見上げる大窓の頭。真ん中のルンゼから 入り右の雪壁を登る。大窓から先はあがったり降り たり、なかなかのアルバイトでした。 |
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池ノ平山から見る剱北方稜線です。本峰まで遠 いなー。冬にここを歩くならそれなりにしっかりし た覚悟が必要です。 |
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小窓の頭にさしかかると小窓ノ王と池ノ谷 ガリーが見えてきます。ここまで来れば合宿 も後半戦です。 |
3日目は小窓を出てから三ノ窓で小窓隊と合流し 本峰を越えて早月尾根を一気に下山しました。 |
小窓尾根隊 【木村・石綿・立石】 |
取水口では堰の上まで行ったけどその 先が通れず、巻き道に。次の所は、池ノ 谷ゴルジュ出合の雪渓が通れるとふんで 白萩川に降りましたが…。失敗です。 |
結局、大高巻きが正解。すっかり時間を 食ってしまいました。急がば回れでした。 小窓隊はこの後、雷岩から小窓尾根に上 がります。 |
1900m地点からの小窓尾根上部。雪が少ないので
ヤブヤブしていますが、ここからナイフリッジや 岩場が始まり楽しくなる所です。雪が腐ると不安 定になるので、なるべく朝早く出発したいです。 |
2121mピークから。
後ろにニードルの岩 場が見えています。 |
2121m地点からすぐに
急な雪壁になっていて ダブルアックスで越え る所で少し緊張します。 |
マッチ箱の頭を越えてしまえば緊張感から
開放されます。終わってしまえばもう少し長 その緊張感が続いたら良いのにと思える所 です。天気が良ければなおのこと…。 |
三ノ窓に到着するとチンネの岩場
が目に飛び込んで来ます。日が当た るので黒々としていますが、登攀意 欲がそそられてきます。 |
三ノ窓から後立山を背景に小窓隊です。
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3日目は昼頃から雨が強くなく予報だ ったので、赤谷尾根隊と合流し本峰を越 えて早月尾根を一気に下山しました。 |
剱尾根隊 【山下・井上(哲)・津田・上坂】 |
白萩川から分かれて池ノ谷ゴルジュに入って行きます。デブリ がたくさん出ていましたが、日が差さないため雪面はしっかりし ていてゴルジュ下部はブロックも落ちきっているようでした。 |
池ノ谷ゴルジュを
抜けると谷が開けま す。ようやく荷物を 下ろして休息です。 |
ここから二俣までが長い長い道のりです。
両側の側壁からは常にカラカラ石や雪が落ち てきます。正面から容赦なく射す日差しが 体から体力を吸い取って行く様です。 |
池ノ谷で唯一安心で
きる二俣がもう少し。 昼間(特に午後)は危 なくて三ノ窓まで行 けません。 |
取付を間違わないよ
うに気をつけたのに末 端近くから取付いてし まいました。この先が R10からのコルEです。 |
コルDから見た門とドームです。
剱尾根の象徴的な景色で、近づく 程に結構な威圧感があります。 でもカッコイイ!! |
コルDの先に出てくる
20m程の岩場。そこそこ 支点もあるので安心し て登る事が出来ます。 |
門の登攀。登っているのは上坂です。
見た目よりは易しく、ビレイヤーのすぐ上 のクラックからバンドに上がる所が核心。 |
取付が末端近くだった事もあり、
2日目はドームを越えた所で打ち切 り。下半分だけになってしまいまし た。宿題を片付ける為に3日目の朝 はパラパラ来る中を池ノ谷を登る。 |
昨日下ったR2を登り返し
てコルBに向かいます。 |
コルBからは3ピッ
チの岩登り。2ピッ チ目の雪が不安定で ちょっといやらしか ったです。 |
コルAを過ぎると剱尾根の頭がグ
ーット近づいてきます。あと少し で終了です。何とか視界がある内 に終われそうです。 |
雷鳥がグゥェー
グゥェー鳴いてい ます。ガスって来 ました。いそげ! |
長次郎谷の頭に着いた時にはすっかり雲の中に
なってしまいました。2日がかりの剱尾根でした。 |
一夜明けて快晴の池ノ谷を
下ります。この日は明け方に −5℃まで下ったのでアイゼ ンが気持ちよく効きます。 |
下山をはじめて池ノ谷ゴルジュに入ってすぐの
二俣で早月尾根側からデカイ泥デブリが出ていま した。前日午後の豪雨で出たデブリの様です。 |
馬場島にて使用後の写真。下界は春を通り越して初 夏の陽気でした。この後、「みのわグリーンハウス」 で風呂に入り滑川でホタルイカを食べて帰りました。 |