09年9月穂高岳集中登攀
屏風岩・滝谷ドーム中央稜・北穂東稜


2009年9月18日夜行〜23日



★ シルバーウィークの5連休は秋の集中登攀の季節です。例年の谷川ではもったいないので今年は穂
 高周辺にしました。さすがに5日間もあると合宿並みの山行が楽しめます。ところが出発前にインフ
 ルエンザにかかってしまった者が出て、人数的にはちょっと寂しい集中登攀になってしまいました。
 でも、前半は快晴の中で青空に向かっての登攀が出来てとても良かったです。後半は天気が崩れだし
 ましたが、雨に濡れたナナカマドの紅葉など初秋の涸沢も密かに楽しめ、なかなか良い山行でした。



9月20日(日)  【屏風岩東壁雲稜ルート】

     
   
    思い返せば20年以上前。青白ハング緑ルートを登りに来た入山日に偵察がてら扇岩テラスまで登って 懸垂で降りて以来、宿題になっていたルートです。鎌田とT4でビバークして登ろうとしたら夜半から雨。 井上と来て1ルンゼ押し出しでテントを張っていたら朝に雪が降り横尾尾根が真っ白になって敗退。
 いよいよ快晴でカラカラに乾いた屏風岩の雲稜ルートを登ります。ワクワク。
  
        

              
    1P目を登る立石。岩は硬く、ジェードルは上に行くほど立って来るが、手頃にホールドやスタンスがあってフリークライミングを楽しめます。      2P目をフォローする。扇岩テラスはしっかりとしたピナクルに守られた安心出来る所です。外を覗くと高度感がすさまじい。    
        

        
   3P目の人工を淡々とこなす。途中、1ヶ所フレークが剥がれてピンが無くなっている所があったがおおむねピンの間隔は短い。   


              
    高度感満点のトラバースです。たった10mなのにシビレました。これだからアルパインはやめられません。     東壁ルンゼに入ると傾斜が落ちますが、岩はのっぺりしていてフリクションクライミングです。   
        
   終了点から1時間のヤブ漕ぎで屏風ノ頭へ。昔より人通りが少ないせいでヤブが伸びたい放題です。 足元の踏み跡はしっかりしているので一度刈り払いをすれば良さそうです。常念をバックに満足顔の姉御です。  






9月21日(月)  【滝谷ドーム中央稜】

  
   
    朝から快晴の涸沢です。草紅葉が秋の始まりを教えています。 今日は全員で滝谷へ向かいます。一般縦走の方もたくさん出ています。事故の無いように頑張って下さい。   
        

              
   
    4P目の上部チョックストーンに挑戦中の立石。傾斜はありますが、ホールドもしっかりしているので思い切った動きで越えられます。     ドーム中央稜のクライミングは「これぞ岩登りだ!」と叫びたくなるほど快適です。最終ピッチの姉御。下に上坂が上がってきています。    
        
   出だしのピッチでチムニーに入りバック&フットをやったせいでザックの中の水筒がボコボコになってしまいました。 これも良い思い出です。天気が良くて快適なクライミングが出来ると何でも許せてしまいます。  


  



9月22(火)  【北穂高岳東稜】

       

           
    朝から雨だったので滝谷四尾根を諦めて、みんなで北穂東稜に行く事になりました。  ガスっていて高度感がありません。ナイフリッジもこれではたたの岩場です。   


  
   
    雨が降ると風景がしっとりとして近くの物が良く見えます。 雨粒を乗せたナナカマドの紅葉が今回のクライミングを見守ってくれていました。   
 

  
   
    雨の中を涸沢から下山して徳沢まで移動しました。屏風岩東壁が見えるかと思ったのですがあいにくガスがかかってしまいました。 自分が登ったルートをしみじみと眺めるのはもうちょっと先になりそうです。   
 





        
    雨の朝の河童橋は人も少なく落ち着いた雰囲気です。

 お疲れ様でした!

  


('09-10/04 アップ)