赤岳西壁 南峰リッジ

日 程 2025年01月12日(日)-2025年01月12日(日)
ルート 赤岳西壁 南峰リッジ
メンバー 福、池
■形態:アルパインクライミング
■行動記録 天候:晴れのち風雪
行者小屋7:30–8:30文三郎尾根、主稜取付トラバース地点、8:45転進決定–9:00南峰リッジ取付–12:30赤岳山頂–13:50行者小屋15:30–南沢経由–16:50赤岳山荘
■山行報告
待ちに待った厳冬期赤岳!
当初、赤岳主稜に3名×2PTの予定でしたが、蓋を開けたら行けるのはリーダーと私だけに…うむむ。
でも今のところ晴れてるし、ツルベで行ける!と気を取り直し行者小屋からちょい遅スタート。

▲天気良く見えるけど、雲をよく見ると悪化傾向
文三郎尾根から取付へのトラバースポイントに着くと、想定以上の大渋滞の光景が。しかも2ピッチ目にいるパーティが全然動いてない…

▲文三郎列にも負けてないよね
更にガイドパーティと思われる3人が、なんと1ピッチ目を右から巻いてぶち抜き(写真にも写ってる)、2ピッチ目に割り込んでいた。この状況ではある意味正解だけど、あんな面白そうな1ピッチ目をやらないとは…
8:45「これ、10時までに離陸できなくね?でもここまで来たら何処か登りたいよな〜」と、リーダー判断で南峰リッジに転進決定。

▲取付まではサギダルを思い出すハイマツ帯、ふわんふわん
南峰リッジは貸切!
しかし私は南峰リッジは予習しておらず、主稜の資料に運良く一緒に載ってたトポっぽいものと、リーダーの過去の薄い記憶を頼りに登攀開始。
1P 雪壁
池リード。スタート地点より左隣のリッジにトラバース。リッジに這い上がるのがランナウト気味なので少し緊張。 リッジに上がると左隣の主稜パーティが「支点がない、ない!」との声が丸聞こえ。ええ、こちらはランニング取る所も無いです…と思わず苦笑い。
2P ミックスの雪稜
福リード。リッジの処理の仕方(トラバースとリッジの使い分け)が私には難しく、セカンドなのに時間をかけてしまう。リードビレイ時はロープがぐいぐい伸びていたので、リーダーは気持ち良かったんだろうな、さすがだー。 ここから風雪始まる。

▲苦手なパートだった。けど、苦手とわかってよかった
3P 雪稜
池リード。リーダーが過去の記録写真から指示する進行方向に進むも不安だらけ。おちつけ、蝸牛最弱の私が登れそうに見えるルートが正解だ!と信じて行くと良きビレイポイントのピナクルが出現。よしっ。
風雪強まる。

▲最弱ラインはここじゃー!

▲無事にチムニー手前でリーダーをお迎え

▲チムニー突入前。風雪激しくなってまいりました
4P チムニー
池リード。被っておらず面白そうなので、順番交代しリードさせてもらう。左側の壁にハーケンが数カ所あるらしいが、1個しか見つけられなかった。雪が程よく着き、スタンスは外傾してそこそこ悪い。でもチムニーだから全身をうまく突っ張れば行けた。
風雪が凶悪化、チムニーに吹き下ろすと構造的に威力が増すのか、顔がむちゃくちゃ痛い。

▲被ってないけど意外と立ってた
以降は山頂までリーダー先頭でコンテ歩き。
このライン取りも、私にはまだ先頭ではできないなぁと思い知らされながらトレースを追う。
風雪は凶暴化し、トレースがすぐに埋まっていく。
トップアウトが赤岳山頂標(南峰)にダイレクトなので、とても感慨深かった。

▲鎖の向こうが山頂標

▲よかった〜!(目が開けられない!)
我々しかいない山頂で自撮りし、そそくさと文三郎尾根で下降。樹林帯に入ってようやく一息ついてから、行者小屋に帰還。

▲下山者がちらほら。朝は青空だったのになー
南峰リッジはコンパクトなのになかなかドラマチックで、価値あるルートだと思いました。
主稜以上に主稜、とのリーダーの言葉に頷きたかったけど、私は主稜やってないからな〜。
主稜はまたリベンジで、今回行けなかった皆で行きましょう!