2010年春合宿《爺ヶ岳・八ヶ岳》


2010年3月19日夜行〜22日

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まずは爺ヶ岳東尾根です


 天候判断で鹿島槍ヶ岳北壁主稜と天狗尾根は中止となり、全員で爺ヶ岳東尾根に行く事になりました。


     
 入山地点の鹿島部落。天気予報は最悪で連休中日に深い気圧の谷と前線の通過です。この後の悪天がうその様な良い天気のうちに使用前の写真です。  今年は1500m以下の雪解けが早く、入ってすぐの裏山は落ち葉が出ていました。標高が上がるにつれて春合宿らしい雪山の景色になります。
        

     
 夜の前線通過と翌日の低気圧通過後の冬型の天気に備えジャンクションピーク下の樹林帯にテントを設営しました。荷物は軽くなりましたが東尾根は長いです。  前線の接近に伴い高層雲が出始めました。1978m地点からみた山頂東面は白沢天狗尾根上部に雪庇が出来ています。
        

  
東尾根最後の急な雪壁を越えて白沢天狗尾根に合流しました。風が強くなってきたので上着を着て山頂へ行く準備をします。
        
     
 良く晴れていますが風が強いです。登っているパーティーの歩みが山頂直下で止まっています。どうしたのかな?  その時の写真がこれです。みんなそろって耐風姿勢で、なかなか動けません。ここを最高到達地点として戻ってきました。
     
     
 東尾根に入ってしまえば風も弱くなります。低気圧の接近で南風が吹き込み気温は高めなので雪が腐ってきてアイゼンがダンゴになります。  頂上に60mと迫っていながらの下山だったので、思わず振り返って見上げてしまいます。まあ、また新人トレーニングで入る事もあるでしょう。
        
  
夜中に寒冷前線の通過に伴う『雷』にたたき起こされ、土砂降りの雨となりました。かなり低い場所だったので風はそれほどでもありませんでしたが、それでもフライシートが剥がされたり大変でした。朝には雨は上がりましたが風が強く冷え込んで吹雪となりました。温泉目指して下山です。
        



次は八ヶ岳の赤岳ショルダー左ルートです


翌日は冬型となり後立山は吹雪となると予想して比較的天気の良さそうな八ヶ岳に転進しました。
新人のトレーニングにはとにかく登る事です。予想通り八ヶ岳はしっかり冷え込み良い天気でした。


  
 前日の雪がキラキラとまぶしい南沢上部です。赤岳西壁もたくさんの雪が付き美しいです。これだけ冷え込めば雪崩の心配もありません。
          
 下部岩壁のリッジを登る新人の八十島は初めてのミックスバリエーションです。雪稜とは一味違ったクライミングです。       上部岩壁との間のナイフリッジ最後の岩を慎重に越します。
        
     
 ビレイ点に到着してホッと一息。阿弥陀をバックに笑顔になってしまいます。  降りてきた後に振り返って見る壁はまた格別。特にサクッと登れた場合は気持ちが良いです。
        
  
 行者から見上げる赤岳西壁はとってもきれいでした。各ルンゼも氷が発達していて快適に登れそう。
 津田ッ!今度スクリュー持って行こうぜ!!
        
 

('10-04/24 アップ)