山行報告


【山域・山名等】

白神山地 赤石川源流
【日時】

2001年08月11日(土)夜行〜16日(木)

【メンバー】

CL井上徹三、池崎友行、井上礼子、安部浩章(記録)

【ルート】11日(土)横浜(20:00)→
 12日(日)(06:00)大鰐IC→(08:00)暗門大橋(08:15)→西俣沢→(14:00)稜線→アブラッコ沢→(16:30)赤石川出合
 13日(月)赤石川出合(08:00)→(16:30)ヨドメの滝上
 14日(火)ヨドメの滝上(07:00)→石の小屋場沢→(09:00)尾根(09:30)→(16:30)大川出合
 15日(水)大川出合(06:30)→(11:46)駐車場(13:00)→(16:00)静観荘
 16日(木)静観荘(09:00)→(20:00)横浜


【詳細】08/11(土)
   8時に井上さん宅に集合。車で東北道をひたすら弘前へ向かう。出発が世間の休みより1日遅れ たためか大した渋滞もなく9時間弱で大鰐弘前のインターに到着。

  
 08/12(日)曇り
   6時前にインターを降り、当会OBで現在弘前に赴任中の 台信さんの出迎えを受ける。 台信さんの車の先導で弘前 市内〜アップルロード〜県道西目屋岩崎線で下山点の大川 林道終点の駐車場に車をデポし、台信さんの車で取付きの暗門大橋へ向かう。車で20分ほどの距離である。
 そこで台信さんと別れ、8時過ぎに歩き始める。暗門の 第一の滝までは遊歩道がついており早朝より結構観光客が歩いている。 第一の滝を超えていきなり右壁の草つきに取付き30分ほどかかって尾根をのっこし 西俣沢に降りる。そこで沢靴に履き替え遡行開始となる。
 釣り師らしき2人組パーティーと出会うがこれ以降大川出会いまで誰にも会わなかった。  西俣沢は小滝の連続する秀渓で稜線まで豊富な水量を維持する。 特に迷うところもなく14時前に稜線に出る。稜線は林道が通るくらい平坦なブッシュ帯で下降 するアブラッコ沢がよくわからなかった。コンパスを振りそのまま直進すると程なく流れになり そのままアブラッコ沢に入ったようだ。沢の下降は結構時間がかかり途中3回ほどの懸垂を経て 16時半過ぎに赤石川出合に到着。5分程行った右岸に整地された幕場を見つけ、快適な幕営となる。 ただ野ねずみの多いのには閉口した。朝起きるとサラダ油の容器の中にふたを食い破って2匹ねずみ が入っていた。油で滑って出られなくなっている。池崎さんが面白がってねずみロケットの発射 実験をやっていた。近くには熊の糞もあり食料の管理は慎重になった。

  
 08/13(月)曇り後晴れ
   2日目は今回のメインの赤石川源流を歩く。6時過ぎに起きると池崎さんがもう食事の支度をしている。 ゆっくり朝食をとり、8時に出発する。水量は膝くらいで、川幅も6、7メーター程度である。 いたるところで尺岩魚が泳いでいるのが見える。
 ブナ林を堪能しながら11時ころ河原でそうめんをゆでる。美味い。わさびに七味、おまけに海苔 まで持ってきてくれた池崎さんに感謝。腹一杯食べて空を見るとパラパラ小雨が降ってきた。1時 ころ遡行再開し、まもなくヨドメの滝の大釜に到着。ザイルを出してかぶり気味の左壁を登る。 取付きで少々てこずるがあとはバンドを登りどうということはない。滝の上は大きな淵があり、 左岸に上がって林の中を歩く。10分程で完璧に整地された幕営地を見つけ16時30分設営を 開始する。パラパラ来ていた雨も上がり夕食はカレーライス。
 薮蚊が多いのは気になるが早めに寝る。

  
 08/14(火)晴れ
   3日目の行程は幕営地のすぐ前の枝沢(石の小屋場沢)を詰めて 尾根を越え反対側の沢を下って大川出合までである。当初5時間 もあれば楽勝。昼過ぎに着いて河原でトカゲを決め込んでいた のだが、行って見ると大違い。
 二万五千分の一地形図なんかまったくあてにならない。7時に出発し石の小屋場沢を詰め藪尾 根上に9時頃到着。30分くらいコンパスを振って下降を開始する と程なくスラブ状の滝が表れる。そこから延々懸垂下降を10 数回繰り返す。遡行図では滝は2,3箇所しかないはずなのに。 最後の大滝はザイルが届かず左側の尾根を登って滝を巻く。
 降りたところに看板があリ、白神山地世界遺産核心地域と緩衝地域の 境界とある。すぐ大川に出合い、16時30分幕営を開始する。 我々がザックを降ろしていると6人くらいのパーティーが遡行してきた。 話によると大川の下流ゴルジュ帯が崩れて川がせき止められているのだそうだ。 巻くのに丸1日かかって大変な思いをしたとの事。翌日は左側の尾根を行くことにした。
 夕食はビビンバ丼。前日にまして藪蚊が多い。

  
 08/15(水)晴れ
   5時半に起きる。月がきれいだったそうだ。私は起こされるまでぐっすり寝ていた。 尾根道がどうなっているかわからないので早めに出ることにする。6時半に出発し大川出合の尾根 の末端より取付く。40分ほど急登すると尾根上には踏み跡があり赤布も所々ついている。 途中ふみ跡が途切れるところもあるが、3時間ほどで再び大川の河原におりる。
 ゴルジュ帯がどうなっていたかは見ることができなかったが、尾根を行ったのは正解だったようだ。 右岸に沿って15分ほど行くと岸に上がる道がついており、登って行くと10分ほどで駐車場に到着。
 11時46分、慣例の御神酒を山の神にささげて、全員で握手を交わす。1時ごろ駐車場を出発し 西目屋林道を岩崎へ。林道とはいっても今は観光バスが通れるほどの立派な道だ。 4時ごろ静観荘に到着。さっそく温泉につかる。 食べきれないほどのご馳走を前にビールで何回も乾杯した。

  
 08/16(木)晴れ
   9時に出発し、秋田自動車道経由で横浜に8時に到着する。

('02-11/16)